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糖尿病は5年10年かけて重病になります。35歳をすぎたら予防をはじめよう。
あなたは確実に10年後は、糖尿病 (生活習慣病)の重病患者です。

* 何も言わずに忍び寄る恐ろしい血管障害


糖尿病を治療しないでそのままにしておくと、いろいろな合併症が起こります。
特に気を付けなければならない合併症は、神経障害、網膜症、腎症です。
これらを糖尿病の三大合併症といいます。
糖尿病治療の目的は合併症を防ぐことです。

* 糖尿病の合併症
糖尿病は、はじめのうちは自覚症状がないまま病気が進んでいきます。そのため「沈黙の病」とも呼ばれています。血糖値が高いまま長い間放っておくと、深刻な合併症が引きおこされます。

糖尿病の合併症グラフ

      @ 動脈硬化

糖尿病ではいろいろな合併症が発病しますが、その中でも動脈硬化(血管障害)が、いちばん大きな割合を占めています。そしていったん発病すると治療が困難となるので誠に厄介です。

糖尿病では細い血管が障害されることによって起こる網膜症や腎症などの合併症が従来から知られていますが、最近では太い血管が障害されることによって起こる動脈硬化への影響が問題になっています。

動脈硬化とは、動脈壁がかたくなったり、あるいは動脈の内腔が狭くなった状態で、血管の老化といわれており、健康な人でも年齢とともに進んでいきます。しかし、糖尿病がある人は、血中の糖が常に高い上に血中コレステロールや中性脂肪が増えやすく(高脂血症)、糖尿病がない人より動脈硬化が十年早く進むといわれています。

糖尿病になると、血液が粘りけを増し固まりやすくなるので、動脈硬化が進み動脈がよりつまりやすくなります。心臓の重要な動脈がつまれば心筋梗塞を起こしますし、脳の動脈であれば脳梗塞を起こしてしまいます。

血管障害として、下記に示す病名が、普通の人よりも速く進行する言われています。
糖尿病性網膜症/糖尿病性腎症/心筋梗塞/脳梗塞/下肢の壊死(動脈硬化症)

      A 失明を招く網膜症

網膜症とは眼の網膜の細い血管が障害されます。はじめは目がかすむ程度ですが、重症になると眼底出血などがみられ失明してしまいます。今や成人の失明原因の第一位は糖尿病とさえいわれています。
網膜の毛細血管が脆くなると、破れやすくなり、所々から出血し易くなります。
また血管がつぶれて血流が止まると、それを補うとしてバイパス血管が出来ます。(これを新生血管といいます。)この新生血管は残念なことに、粗製乱造品なので非常に脆くすぐ破れて、出血が生じ易いのです。ですから新生血管ができると、網膜症は急速に進行します。病変部が視力のいちばん良い黄班部に及ぶと、視力低下が始まり、ついには失明に陥ります。

B 糸球体が侵される糖尿病性腎症とは

腎臓は、血液をろ過し老廃物を尿として排泄する重要な臓器です。糖尿病が長く続くとこのろ過の役目をしている細い血管が障害されます。
血液から不要になった物質を濾過して尿を作る腎臓は、毛細血管が糸巻き状になっているので、これを糸球体と呼びます。
最初は尿にタンパクが出るぐらいで、自覚症状はあまりありません。
しかし、進行するに従って全身に浮腫や高血圧が生じ、ついには尿毒症となり、危険な状態に陥ります。これも最近では、血液透析や腹膜灌流というすばらしい技術で社会復帰出来るようになりました。

     C 日常生活にも影響を及ぼす神経障害

糖尿病になって約五年ぐらいの比較的早期から、手足のしびれなどの自覚症状がみられます。
糖尿病になると神経も侵されやすくなります(糖尿病性神経障害)。
特に、知覚神経や自律神経が侵されると、激しい神経痛やしびれ、立ちくらみ、動悸、冷や汗、胃腸障害、排尿障害、性機能障害など、色々な症状に苦しめられます。
そのような神経障害では、身体が環境の変化に素早く適応できなくなり、直接・間接に命を短くすることにもなりかねません。

     D 大きな動脈にも変化が生じやすい

糖尿病で侵されるのは毛細血管ばかりではなく、大きな動脈にも変化(硬化)が起こりやすくなります。
心臓の冠状動脈がおかされると、狭心症や心筋梗塞に、脳の動脈が侵されると脳梗塞や脳出血に、足の動脈では硬化が起こり、やがて壊死に陥ったりします。いづれもたいへん危険な合併症です。
陰茎動脈はとても細い血管なので、ここに動脈硬化がおこると、勃起したとしても「たちのわるい」状況になります。

     E 予防は血糖のコントロールと定期検診

糖尿病では、このように合併症が起こりやすいのは、血糖が高いことが一番の原因です。合併症を発病させたり、進行させたりする最大の犯人である高血糖を押さえる(コントロールする)以外によい方法はないのです。
自覚症状がないからと言ってそのまま放置せずに、定期的に検査を受けるように常に心がけましょう。
糖尿病治療のコントロールの指標としては、空腹時血糖100未満、食後2時間の血糖値120未満、HbA1c 5.8% 未満を目標とします。
そこまですぐに達成するのが無理ならば、空腹時血糖値120未満、食後2時間の血糖値140未満、HbA1c 6.5% 未満を目標とします。

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